楽器特有の節回し

ハープと一緒に演奏するようになって3年が経つ。その間に学んだことは、同じコードのアルペジオ(分散和音)でも微妙にとり方が違うこととか、ハープはダルシマー以上に制限があるため、音を抜いたりすること。

私ももともと楽器はクラシックのピアノから始めたので、楽譜至上主義的なところがあった。作曲家が作った楽譜は絶対のもの。そのとおりに弾かなければならないと思っていたから、できるだけ正確な楽譜を入手しようとしていた。

しかし・・・伝承曲はそういうものではない。Happy Birthday to You は何調で歌われようがかまわない。

「この曲はダルシマーのために作られたわけじゃないのでしょ」という指摘も正しい。そりゃそうだ。ダルシマーのために作られた曲は、この10何年かの中で、2~3曲しか出会ってない。

楽譜至上主義であっても、鍵盤楽器の装飾については早くからそのとおりに弾く必要はないと思っていた。鍵盤楽器で使われる前打音とかトリル。わざわざ濁る音を使う必要はないだろう。(時々わざと使うこともある。ただ、半音の関係にある2音の反復は使ったことがない。)

そのことに気付いたのは終止形が関係している。普通長調の音楽はシ-ドと終わる。このシ-ドの際に、その下でファ-ミが鳴ることが多いと教えられた。これを省略してシドファミと先生はよく言ったものだ。

けれどダルシマーでこれを使おうとすると、ファとシが残ってしまってミとドがよく聞こえない。これはコードで言うとG7~Cという動きだが、G7のセブンスの音が邪魔をするようなのだ。それでセブンスを抜くようになった。

そうやっているうちに、楽器にはそれぞれ特有のというか、得意とする節回しがあることに気付く。
たとえば第三の男のテーマ、レ レ# ミ ー レ# ミ レ# ミ というフレーズは、ギターも含めて半音のフレットがある楽器ではとても弾きやすいものだ。チターもメロディーは
フレットのある弦を使う。

ピアノを弾いていたころに知った「スカボロー・フェア」のイントロはとても弾きにくいものだったが、これもギターならば弾きやすい。「アルハンブラの思い出」も、ギターだからこそ ラミミミ ミミミミ ドミミミ ミミミミ シレレレ ミレレレ になる。ピアノにアレンジしたら、右手でメロディーがミーレドーレミー、左手が伴奏でラミドミシミになるだろう。

では、ダルシマーらしい節回しは?

それは次回考えることにしよう。
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by yt-aoki | 2011-11-12 18:47 | 音楽 | Comments(0)
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