第1回上野牧場ケルティックミュージック&ダンス・フェスティバル

初めてのケルティックミュージック&ダンス・フェス、以前書いたように昼間はオカリーナのコンサートで演奏したため、夕方から参加した。どんなグループがエントリーしているか聞いていなかったので、なんとなく私が行く頃には終わっているのではないかという気がしたが、実際夕食休憩中だった。

いつも参加しているダルシマ&オートハープ・フェスより参加者は少なそう。また淑徳大学の岩村先生もまだ到着してないとのことで、岩村先生を待って夜の部を始めることとなった。

今回はハープとのデュオ、South Windでエントリーしていたが、相方が急に出られなくなり、穴を開けては申し訳ないとソロでの参加を決めた。普段ケルト音楽など演奏してないのに、レパートリーの中から関連しそうな曲を選ぶと、必然的に小松崎さんのレ
パートリーに似てくる。しかも参加者たちは自分の演奏を終え、くつろいでいる。アイリッシュ好きの人たちの中で演奏するのはちょっと抵抗があったが仕方ない。Colonel
John Irwin, Carolan's Farewell to Music, Eleanor Plunkett~Bridget
Cruise third Air, Da Slockit Light, Captain O'Kain そしてドリア調によるグリーン・スリーブスの6曲を演奏した。

その後は岩村さんによるスコットランド・キルトに関する講演と演奏。曲目はやはり「かぶるんですが」とキャロランの曲を何曲も続けて演奏された。

夜は例によってセッション。アイリッシュのダンスは、ダルシマーには速すぎて弾きにくい。それでも参加しながら曲を覚えていくのは楽しい。

翌日はダルシマーソロのKMMさんから始まった。続いてドック青木さんのTraditional Friends、アイリッシュ・バンドのLocal Heroes、私のソロの後は、上野さんとのPick & Hammer、そして飛び入り参加のウミキキ音楽隊。これはフィドルのお父さんとバウロンの息子さんという2人。おなじみのDulci CafeにFairy Doctorと続いて最後は全員ジャム。ここではうろ覚えでも何でも、とにかく一緒に演奏していく。ただし今回の客席にはカメラを構える青木さんの奥様しかいらっしゃらない。

第1回のケルト・フェス、せっかくアイリッシュに限らないよう広げたはずなのに、上野牧場の他のフェスの常連さんばかりだったことは寂しいが、秋はいろいろイベントが重なるので難しいというのもわかる。

フェスの楽しみとは何だろうか。フェスティバルという名前ではないが、毎年静岡で開催されるオートハープ・ギャザリングには、ここしかないからと四国や仙台から人が集まる。今年のダルシマ&オートハープ・フェスティバルにたくさんのダルシマーが集まったのも、毎年開催されるダルシマー・フェスはこれだけだからだろう。そこには再会の楽しみがあるが、再会するためには初参加というひとつのハードルを超えなければならないような気がする。よくわからない遠いところに重たい楽器を持って出かけていくのは億劫なものだ。私もダルシマ&オートフェスティバルの最初は、楽器を持たず、取材という名目で参加した。CWAという世界大会もそうだ。初めてアジアで開催される、近いから行ってみようと誘われ、聞きに行ったのだ。ところが2年後には友達を誘って演奏するためにドイツまで演奏しに行き、中国で出会った人たちと再会した。

そこでしか会えない人がいるというのは魅力だ。また、そこでしか出会えない音楽があるということにも惹かれる。そんな場になっていくとケルティックミュージック&ダンス・フェスも盛んになるだろう。ということはつまり、「こんなことやっている人、他にはいないんだよ」という音楽やダンスをやっている人がこのフェスに気付いて参加してくれることが鍵だ。

最後にひとつ。音楽で生活している人は、イベントがぶつかった場合、ギャラも重要な決定要素となるだろう。そういう意味でフェスは、自分が参加費を払わなければならないものだから、優先順位には低く位置づけられることになる。

先日聞きに行ったあるコンサートで、こんな言葉を聞いた。
「いや、僕はここではアマチュアですから」
その世界に疎いのでよくはわからなかったが、その人は別のジャンルではプロとしての演奏活動をしているようだった。もちろん最初の1音から他の人たちとは別格であったのでそうだろうと確信した。そのコンサートがどのように運営され、収益があがったのか、10組近い演奏者たちにペイされたのかどうかは知らないが、その人は参加することに意義を見出していた。初めて聞きに行った私も彼の演奏があったので、その世界の広さや深さを理解し、満足した。

プロがフェスに参加するには、このような度量というか心意気が必要だ。演奏者も聴衆も同じ立場で場を作り上げていく、そういうことに意義を見出さない人は逆に参加する必要はない。・・・ここで書いていることは、何千、何万と人が集まる大きなフェスの話ではありませんので悪しからず。
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by yt-aoki | 2012-10-22 22:49 | イベント・コンサート | Comments(0)
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