今日は久しぶりにダルシマー漬けの1日。
午前中練習会、午後協会の理事会、帰宅してクラブのニュースレターを書き、理事会報告をMLに送る。 けれど今日のタイトルは「オートハープ」。 数日前突然ある方からオートハープのCDが届いた。 スミソニアンのCDだ。 お仕事でアメリカに出かけられ、お忙しい合間にみつけて買い、帰国してから宅配便で送ってくださった。よくわからないけれど、私方面の楽器だろうと思われたとのこと。 今年はオートハープの年? オートハープ奏者と知り合い、別のところでも関係する話をし、そしてCDが手に入る。 本当はタイのキムのはずだった。次に書くべきことはタイのキムで、その次がベトナム。 そう思いながら未だにその2人とコンタクトを取っていない。 ただ少し気になっていることがある。 ダルシマーは打楽器に分類しているところもあるようだが(実際演奏に入りやすいのは打楽器奏者だ)、私は弦楽器だと思っている。 そして弦楽器の中でもツィター属に分類される。 ツィター属とは、音楽之友社の「音楽中辞典」の解説を引用すれば「胴の両端間に、胴面と平行に弦を張る楽器の総称」だ。一般的には共鳴箱の上に弦を張り渡した楽器で、もっとも身近な例を挙げれば日本の筝と同類ということだ。(その昔、私がZitherについて書いてある英語の文献を読んでいたとき、ある若いアメリカ人が、Zitherとはこの世でもっともまれな楽器だと言い放った。日本には筝があり、ドイツのツィターも映画「第三の男」以来有名になっていることを知らないのだろう。英語で反論するだけの能力もなかったが、あきれて相手をする気にもなれなかった。) ダルシマーは弦を打つ楽器であるが、その近くには弦をはじく同じツィター属の楽器がある。 古い例を持ち出せば、音楽史の本の中にあるプサルテリーとダルシマー。 この2つは時には区別されずに扱われる。 アメリカでは、マウンテン・ダルシマーとハンマー・ダルシマー。 どちらも同じような音楽を演奏しているらしい。 ドイツ系の国では、ハックブレットとツィターだ。 この2つは一緒に演奏され、相互に興味を持つ人たちがいる。 日本ではダルシマー&オートハープフェスティバルがある。 オートハープも、コード・バーという特殊な機構を持っているが、構造的にはツィターを発展させたものだ。 日本打弦楽器協会では、中国の揚琴と古筝という組み合わせがあった(これが一般的なものかどうかはしらない)。私もハンマー・ダルシマーと筝とのデュオを試してみたが、面白かった。 しかし筝をべつとして、どれも地味で目立たない楽器。 だからこそ、多分、よく間違えられる。 「あなたの楽器って、第三の男のだっけ?」 ダルシマーを知ってもらうためには、構造的にこんな楽器と近いのですよ、という紹介も必要かもしれない。そのために自分が演奏しない楽器の知識も増えていく。
by yt-aoki
| 2006-08-13 23:18
| 楽器
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