絶対音感

昨日は仕事帰りに、来月の協会イベントの会場下見に行った。
こう書くと硬いが、なんのことはない、ただ協会員のお宅を訪ねて夕食をご馳走になり、おしゃべりをしてきただけ。そのおしゃべりの中から、私がタイのキムを結構楽しんでいることのバックグラウンドに気づかされた。

私は4才からピアノを習っていた。先生は一度変わったが、どちらの先生も私の音感教育に熱心で、聴音のトレーニングをしてくださった。おかげでほぼ絶対音感を身につけることができた。ただ、大人になって、日常的にピアノを弾くという事をやめてしまって20年以上経っているので、あまりきっちりとした音感ではない。そのため私は自分の音感を相対的絶対音感と言っている。基準となる音がずれるのである。

例えば普段私が使っているダルシマーでD-Durを弾く事はできるが、Des-Durはあり得ない。それが、その楽器を人が弾いているときに、弾けないはずの調が聞こえてしまう事があるのだ。とても気持ちが悪いが、その曲が終わるまではがまんしなければならない。そして曲が終わったところで次の曲が始まるまでに頭を切り替える。うまく出来れば次の曲は正しい調で聞こえてくる。

さて、タイの音楽はオクターブを均等に7つに分割するそうである。西洋音楽と同じようにドレミファソラシ(正確にはシでなくティ)と言っているが、全音と半音という2種類の間隔を持つ西洋音楽の音階とは違う。西洋の音階と比べると、ミが少し低く、シはシのフラットに近くなる。




私のアバウトな絶対音感では、さすがにオクターブが合わないのは気持ちが悪いが、それ以外はまあこんなもんだと聞き流す事ができる。これがきっちりした音感を持っている人だったら気持ちが悪くて逃げ出すだろう。おまけにもうひとつ厄介な問題がある。タイの音楽には詳しくないので正確なことはいえないが、少なくともレッスンに使っている楽器の基準音はA=440よりかなり低い。多分1音かひょっとしたら2音くらい。そのことを忘れていると、いくら復習をしてもいざ楽器に向かったときに混乱する。そういう時には何回かドレミで歌いながら弾いて、耳を慣らしていくしかない。

そんな事をしながらも、教わる曲の中の音の動きを楽しんでいる。ペンタトニックの曲調の中に、ファやシが出てきたときの印象の違いや、繰り返されるパターン、繰り返されるときに表れる変形、それは慣れ親しんだ西洋音楽と同じように感じられる。多分私は、いいかげんな絶対音感のためにタイの音楽を楽しんで演奏できるのだろう。
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by yt-aoki | 2005-02-24 23:29 | 音楽 | Comments(0)
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