カテゴリ:イベント・コンサート( 215 )

ピアノ・ダルシマーと合宿

ピアノ・ダルシマーが到着したのは、結局7月1日の土曜だった。
荷物の登録は21日だったが、実際に集荷されたのが26日でアメリカを出たのが29日。30日(金)の午前中には一度届いたが、不在のため翌日の再配達となった。来たばかりの楽器を2日のハートストリングス練習会へ持っていく。メンバーの何人かはすでに一度見ている楽器だが、見てない人もいる。当然この日の練習会ではほとんど弾けなかった。

言葉では説明しがたいこの楽器の写真を撮りたいと思っていたが、翌週の土曜は出勤だったしお天気がよくないと撮影をしようという気にもなれない。そうこうするうちに日にちが経っていく。

そして先週末は、久しぶりのハートストリングスの合宿。前回の合宿(1998年11月)は先生と一緒に流星群を見に行き温泉でも入ろうかという趣旨で行なわれたので、本格的な練習のための合宿は初めてだ。何をどうするか、今ひとつ決めかねていたが、私はどちらかというと成り行きにまかせてしまう。

ゲストの参加者があった。その人と会うために場所を決めたようなものだ。
春ごろから夏合宿の話が出て、どこか適当なところがないかと探していたのだが、車を使うメンバーが少ないため、電車でも車でも行ける所を考える。でも電車で遠距離行くのは億劫と、場所探しにあまり力が入らなかった。ところが美野里で出会った人のダルシマーの弦が切れていること、私たちとは違う有名なメーカーの楽器であることを知って、彼女に会える可能性を考えて合宿地を探したところ、あっけなく良い場所が見つかったのだ。先方に日程と場所を伝えると、ぜひ参加したいとの返事があった。

15日、土曜の10時過ぎ、東京を出発。ちょうど昼ごろ最寄り駅で電車組が合流し食事。そして2台のタクシーに分乗して現地へ。1人は車での参加のため直接現地へ。

14時からチューニングをし、ひとしきり練習したところでゲストが合流。しばし楽器の違いを比較したり弦を張り替えたり、チューニングをしたりした後、私たちがどういう曲を練習しているかを披露した。そして一緒に夕食。日帰りの利用者用に夕食を頼むことが出来たので、そういう点でも使いやすい会場だった。食事をし、さらに練習室で交流してから記念撮影をしてゲストが帰り、私たちの練習は9時まで。

その後少し休憩した後、ベッドルームで宴会。といっても、お酒を飲む人が少ないのでささやかなもの。けれど確かそこでの話から、翌日の練習のヒントを得た。今回合宿に参加したメンバーになってから、あまり基礎練習をしてこなかった。土曜はゲストもいたのでなんとなく普段と同じ練習会にしてしまったが、久しぶりに基礎練習をしてみよう。

翌日、早起き組は6時に起きて散歩、そのほかのメンバーは7時半の朝食に集合。
ベッドルームを片付けて9時からの練習は、例によってチューニングから始まったが、その後は基礎の基礎、2オクターブの音階練習から始めた。その後音階を1オクターブにして3連符でのくくりにし、ヴァリエーションを加えてさらにリズムを変えた。初めて経験するメンバーがいたり、ちょっと難しいリズムにも挑戦したため10時半でちょっと休憩。結局アルペジオや連打まで行きつかなかったが、皆の刺激になったようだ。

その後は前日弾かなかったレパートリーを弾き、その他の個人練習曲を披露し、12時に終了。
そこでお昼を頼むこともできたが、メンバーの希望もあり外へ出ることにした。ところが行った先は3連休の中日の昼食時で大混雑。どうなることかと思ったが、テイクアウトの軽食を木の下のベンチで食べるという、遠足のような結果となった。

なんだか出来すぎのような合宿だったが、それもメンバーの熱心さのもたらすものかもしれない。私は合宿の成果はもちろん、新たにダルシマーを持っている人との交流が出来たことがうれしい。どう扱ってよいかわからずしまわれてしまう楽器を、これからも掘り起こしていきたい。
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by yt-aoki | 2006-07-18 23:32 | イベント・コンサート | Comments(0)

第5回美野里ダルシマ&オートハープ・フェスティバル

第5回美野里ダルシマ&オートハープフェスティバルに参加した。

去年の第4回ではこのように、
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舞台の上にダルシマーを6台も並べたが、今回のハートストリングスは2人だけ。
ちょっとさびしかったけれど、今年はお天気の関係で会場が馬小屋の中で狭かったし(馬はいない)、狭い中あの大きな楽器(今回は小さい12/11を使用)を準備するのも大変だから、ちょうどよかったのかもしれない。演奏曲目は3曲のみ。1曲目は普段みんなで練習している曲だが、後の2曲はどちらもKさんがひとりで練習してきた曲。発表するのにはよいチャンスだった。

そしてもう1つ、たなばたデュオのメリー・ストリングス。
相手がどう思っているか知らないが、わたしにとって去年のメリー・ストリングスの重要な1曲はDivisions upon an Italian Ground だった。メリー・ストリングスのために覚えたデビュー曲。もちろんアルハンブラの想い出も彼女がきれいに伴奏付けしてくれたので心地よく弾けたが、アルハンブラはいつか弾こうと暖めていた曲だった。

そして今年の1曲は、グラナドスのオリエンタル。今でも頭の中で鳴っている。彼女の手書きの楽譜を送ってもらい、元となったピアノ譜を探し、今回の楽器の音域に合わせて伴奏を決めた。そういえば去年は練習の最中に音が足りないからと楽器を1台買ってしまったのだったが、今年はハートストリングスの楽器をそのまま使わせてもらうことにしたのでかなり音域が狭い。普段大きな楽器を演奏している彼女にとっては、慣れない楽器で大変だったろう。何度もSkypeで、この音はあるの? どこまであるの? と確認された。それでもあえてその楽器を使ったのは、昨年のクリスマス・コンサートの練習中に、2種類の楽器2台で演奏すると、バランスが悪いと指摘されたからだ。実際、弾いていてもそれを感じた。

去年は初の試みであり、事前練習がほとんどできなかったので演奏は日曜だけにさせてもらったが、今年はちょっと余裕。といっても金曜の午後、1時間半合わせただけ。当日もわずかしか練習しなかったから、私が編曲したクリーガーのメヌエットなどはひどいもの。自分が作ったのをよいことに、即興でめちゃくちゃ弾いてしまった。それでも彼女が伴奏をきっちり弾いてくれたから、曲としては破綻せずにすんでいる。日曜日の演目は土曜が済んでから考えればよいと思っていたので、なんの準備もなし。土曜にうまくいった曲をいくつかと、直前に「シチリアーノ弾ける?」「大丈夫よ。」で1曲追加するといった調子。だからといっていい加減に弾いているわけではない。ブルガリアのBucimisという15拍子の曲などは、使う音がAとEという2音だけでも、真剣に数えて弾かないと落ちるし、最後の1拍を余計にたたいてしまう。その1拍がないことは、土曜になってから教えられたことだ。

そして今年もうひとつ、とても楽しい体験をした。真夜中のジャム・セッション。ダルシマーに長くかかわってきた I 氏が、日本初だというダルシマー主体のジャム。土曜のブログラムが終了したのは午後11時。ベテランの2人が楽器を出してきて弾こうとしている。こんなチャンスを逃すことはできないと、私も楽器を片付けるのをやめた。1人が参考曲目のリストをコピーしてくれていた。見ればハートストリングスで練習した曲がたくさんある。これ弾ける! これも! と弾き出すと、ダルシマーだけでなく、ギターやブズーキも加わって皆が同じ曲を弾き始める。1つの曲は何度も繰り返され、その間にそれぞれがメロディーを弾いたりコードを弾いたりしている。知らない曲や、テンポが速すぎて手がついていかない曲は、中の主要な音を拾ってみたり、コードを弾いたり、合いそうな装飾音を入れる。

大昔、学生の頃の学園祭で「即興演奏」という場に身を置いたことが一度だけあった。最初のうちは何をしていいのかわからなかったが、人が発する音を聞いているうちに合いの手をいれたくなり、手近にあった楽器をたたいた記憶がある。それ以来、初、かもしれない。そして、楽しさは何十倍だった。基本的にリズミカルなダンス曲は大好きなので、乾いたのどをビールで潤しながら(周りは誰も飲んでない!)午前3時すぎまで参加した。

さらに今年はオートハープの方たちとの交流もあった。日曜の朝ごはんをごちそうになったり、ダルシマーを持っているという人と話をしたり、そして、オートハープという楽器を熱心に説明してくれた人もいた。楽器を説明してくれた人からは、後で「過激に話し込んでしまって申し訳ない」とメールが来たが、それは私も同じこと。むしろオートハープもいろいろ発展しているのに、日本人はほとんどそれを知らないということを改めて知った。ダルシマーもマイナーだけど、オートハープはもっとマイナーなんだ。そうそう、ストラムスティックという楽器にも、今回初めて出会った。

以前友達が、スキーに行くときって荷物作ったりするのが億劫で、行く前って本当に行きたくないと思っているのに、行ってしまえば楽しいのよねと言っていたことがあるが、それに似ている。楽器とスタンドを持って出かけることは本当に億劫で、面倒なのだけど、行ってしまえばどんなに疲れて帰ってきても楽しい。きっとまた来年も、行くだろう。
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by yt-aoki | 2006-06-01 23:27 | イベント・コンサート | Comments(0)

クリスマス・コンサート

ハンマー・ダルシマー・クラブ、ハートストリングスの演奏が近づいている。
昔、まだ楽器を始めたばかりの頃に、楽器紹介をさせていただいた小さな教会でのコンサートのお声がかかったのは、まだ暑い頃のこと。クリスマス・コンサートという件名のメールが入った。

その後メンバーと相談したが、教会でのクリスマス・コンサートなら、クリスマス・キャロルや讃美歌だよねといいながら、さすがに夏の間は練習する気になれなかった。10月は北京の大会もあり、11月は来日演奏家によるコンサートと落ち着かない日々が続いたが、だいたいの曲目を決めたのが11月、前回からようやく本格的な練習に入った。

選んだのはクリスマスと冬にまつわる曲が6曲、現在8人で練習しているが、舞台が狭く、8台の楽器は置けないだろうと7台に減らした。楽器スタンドを持ってない人もいるので、これが限界。誰がどのパートを弾くかが決まり、あと1回の練習で本番だ。そんなことで舞台にかけられるなんて、ハートストリングスも上達したものだ。数年前のコンサート準備には半年かかった。

今回初めて挑戦することがひとつある。4声部での演奏。
これまでは2部か3部しかやってこなかった。けれど讃美歌なら4パートに分けることができる。ダルシマーでの4声部をやってみたいとの提案で、それができる調を探した。
日本では、ここでしかできないことだ。チューニングが問題だが、なんとかなるだろう。
日本で、私達しかできない演奏、ぜひ成功させたい。
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by yt-aoki | 2005-12-05 00:25 | イベント・コンサート | Comments(0)

亀工房+ハード・トゥ・ファインド

日曜日の夜、亀工房とハード・トゥ・ファインドが共演する「ハンマー・ダルシマーの魅力」というコンサートがあった。クラブのメンバーだけでなく、これから練習を始めようとする人たちも誘って出かけた。

その日、昼間はパシフィコ横浜での楽器フェアに出かけていた。2年前にも思ったが、これだけ広い会場を歩き回って、私が演奏する楽器も、同族の楽器も1台もない。出品されてないことを確認するために行ったようなもの。4年前にはハックブレットが2種類出ていて、それをきっかけに私はハックブレットを買ったのだけど。

さてその、日本ではマイナーとすらも言えないくらいマイナーなハンマー・ダルシマー。それを使って演奏活動をするグループはいくつかあるが、亀工房とハード・トゥ・ファインドはその中でも有名な2つ。どちらもCDを出している。

亀工房はギターとダルシマーのデュオ、ハード・トゥ・ファインドは、ダルシマー、フィドル、ギターなどのアンサンブル。これまで亀工房は何度か生で聞いているが、ハンマー・ダルシマー界では超有名なハード・トゥ・ファインドを生で聞くのは初めて。どちらもそれぞれの趣がある。しかし今回の「魅力」はなんといってもそれぞれのダルシマー奏者の”激突”(これは亀工房さんの表現です)。

亀工房が演奏し、ハード・トゥ・ファインドが演奏した後、2台のダルシマーの演奏があった。これがなかったら、怒るよ!というくらい重要な演目は、CarolanのSheebeg and Sheemore。

良いわ~! 2台のダルシマーは自分でも経験があるが、他人のを聞くのはクラブの中でだけ。演奏活動している人たちのデュオを聞くのはこれが初めて。2台の微妙なチューニングのずれまで含めて(決して演奏者のチューニングが悪いと言っているのではありません。この楽器は、長い時間舞台照明の下に置いておくだけで、狂ってきてしまう宿命にあるのです!)、そのうなりも心地よい。やはり目指すはこれ! 

ますますクラブの活動を盛んにしたいと思って帰ってきた。
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by yt-aoki | 2005-11-10 00:35 | イベント・コンサート | Comments(1)

第4回美野里ダルシマ&オートハープ・フェスティバル

5月28日・29日、茨城県美野里町の上野牧場で開かれたフェスティバルに参加した。
昨年は日本打弦楽器協会の取材という名目で楽器を持たずに様子を見に行き、それはもちろん協会のジャーナルに記事としてまとめたのだが、主催者から来年はぜひ演奏をと言われ、それから1年が経ってしまった。

今回は2つのグループで参加した。
ハートストリングスの方は直前に行かれなくなるかもしれないと言っていたメンバーも、仕事でだめと言っていたメンバーも参加できることになり、エキストラもひとり加わって舞台に6台のダルシマーを並べた。ハートストリングスとしてこれだけの人数を舞台に乗せたのは久しぶりのことだ。新人が2人いたが、これだけ人数がいると主旋律を3~4人でできるので、だれかが落ちても大丈夫。曲目も、最近Heartstrings Core Tunesをしっかり練習しているので、舞台準備としては異例の短かさだった。演奏は一部怪しいところもあったが、とにかく東京でハートストリングスというダルシマー・クラブが活動していることを知ってもらえたのはうれしいことだ。そしてその演奏が日本のどこにもないユニークなものであることも確かなのだ。

もうひとつのメリー・ストリングス。こちらは準備不足。無謀だと思いながらやったのだから仕方ない。メリー・チューンのメンバーとハートストリングスのメンバーによるデュオで、メリー・ストリングスという安易な命名。何が無謀かというと、この2人が住んでいるところが離れすぎているということ。和歌山と東京。もっともそんなことを思いつかせてくれたのが、昨年演奏を初めて聴いたSumiko & Kaoruというデュオ。こちらは兵庫と埼玉。

相方とはいつか一緒に弾いてみたいという思いがあった。彼女の演奏を聴いてから、音楽の志向性が近いことを感じていたし、音楽のバックグラウンドも近い。ダルシマーを使ってメリー・チューンで活動している彼女の方が、「美野里に行こう、やろうよ」と熱心だった。私はどちらかというと演奏することよりも調べたりまとめたりする方が好きなのだが、このデュオに関しては一度試してみたいと思っていた。

初めての合わせは4月下旬の某日、彼女が東京へ来た時。次はもう本番前日。しかも4月にはまだ、こんな曲どう?という段階だったのだ。それからファックスとメールを行き来させ、各自練習してきたが、合わせてみたら唖然とするほど弾けない曲が何曲あったろう。

本番は、音をはずすのはもちろん、落ちる、止まる、最後にはとうとう弾きなおし。惨憺たる状態だったが、20年もダルシマーを弾いている方から特にクラシック曲をダルシマーで弾くことについて「こういうことをやりたかったができなかった。やれる人もいなかった。あなた達の組み合わせだからできる。やめないでこれを完成させて」との暖かいお言葉をいただいた。ここにまたユニークがひとつ誕生。1年に1度しかできなくても、続けていこう。

そのユニークなデュオの今回の演奏曲目は
Divisions upon an Italian Ground aus "The Delightful Companion" 1686 (Robert Carr)
Corante, CLXXXIII a 4 from"Terpsichore(1612)" (Michael Praetorius)
Badinerie BWV 1067/8 (Johann Sebastian Bach)
春の日の花と輝く (アイルランド民謡)
Alla Turca from Sonate KV.331(300i) (Wolfgang Amadeus Mozart)
Greensleeves
Recuerdos de la Alhambra (Francisco Tarrega)
峠の我が家 (アメリカ民謡:ダニエル・ケリー作曲)
さくら (森山直太朗)
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by yt-aoki | 2005-05-29 19:36 | イベント・コンサート | Comments(0)