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自然館のクリスマス

ダルシマーを始めてから長い間、とてもひとりでは弾けないと思い、アンサンブルでの活動を主にしてきた。ダルシマーだけのアンサンブル、ダルシマーのデュオ、他楽器とのデュオなど。それが今年になって、ひとりでも演奏できた方がよいと思うようになり、ようやくその練習を始めた。その結果、きっちり決まったことを弾くよりは、そのときの気分で気楽に弾くことが心地よく思う自分を発見することとなった。

そんな中でハープの森さんと出会い、このアンサンブルがまた心地よく、秋以降「デュオの練習」と称して時々一緒に弾かせていただいた。そしてこの1年のまとめが12月25日、自然館でのハープとのデュオ演奏だった。

私にとっては懐メロの、クリスマスの讃美歌を弾きたいという思いから、森さんにかなりの負担をかけ(3分の1は知っている、3分の1はうろおぼえ、3分の1は知らない曲だったと後から言われた)、36曲演奏した。打ち合わせは2週間前に1度だけ。後は当日、相手がどう入ってくるかわからないまま。

構成は単純。We wish you a Merry Christmasで始め、O Holy Nightで終わる。その中は、讃美歌の待降から降誕までの曲を入れる。そして、あまり有名でない曲が続くときには順序を入れ替え、讃美歌にはないクリスマス・キャロルなどを入れる。

自然館のお客様はお母さんのグループが多いので、学校が休みになると少なくなると聞いていた。そしてまだ学校があるはずなのに、12月に入ってからは本当にお客様が少なかったけれど、25日には友人達が来てくれた。その中の一人は、私同様讃美歌が懐メロという人。

ソロではかなり怪しい曲もあったのに、全部を弾けたのはハープのおかげ。先週のソロではうまく行かなかったものも、ハープが入ってくれるとつい繰り返してしまう。そしてひとつ発見があった。いつもBGMで弾くときは、最後の消音をせずに次の曲を弾き始めるのだが、ハープと合わせて心地よく終われると、つい消音してしまうのだ。以前にダルシマー・アンサンブルをしたとき、皆で一斉に消音するのが不思議と言われたが、これは私に染み付いた、クラシック的な音楽感覚かもしれない。

来年も週に1回は自然館で練習させていただくつもり。そして月2回程度、ハープとのデュオになる。毎月曜日が変わる可能性があるが、1月は水曜日に決めた。
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by yt-aoki | 2008-12-27 02:04 | イベント・コンサート | Comments(0)

NHKドラマの音楽にダルシマー!

時代劇スペシャル「花の誇り」の音楽に
   ダルシマーが使われます


先日スタジオで録音されました。その模様は演奏者のブログにもレポートされています。

なんとうれしいことでしょう。天下のNHKですよ。全国放送ですよ。

しかし、それにしても時代劇でダルシマーとは、いったいどんな感じになるのでしょう。
とても楽しみです。

【放送日時】総合テレビ 2008年12月20日 午後9時~10時27分
【原作】藤沢周平「榎屋敷宵の春月」(「麦屋町昼下がり」所収)
【脚本】宮村優子
【音楽】遠藤幹雄
【演出】吉村芳之(NHKエンタープライズ)
【出演】瀬戸朝香 酒井美紀 田辺誠一 山口馬木也 葛山信吾 石橋蓮司 ほか

ストーリーはこちらから。
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by yt-aoki | 2008-12-02 23:43 | ハンマー・ダルシマー | Comments(0)

夜雨琴

静岡のギャザリングの後、名古屋まで足をのばし、徳川美術館へ行ってきた。
念願の「夜雨琴」を見るためである。ときどき「江戸時代には夜雨琴と呼ばれ親しまれた」というような書き方をしている文献があるが、これは違う。洋琴が本来の名前である。その読みを昔の仮名遣いで書くとヤウキンとなり、それに当て字したものと思われる。そしてそれがおそらく楽器の雰囲気にぴったりであったため、残ったのだろう。

何度も写真や絵で見て知ってはいたが、現物はかなり小ぶりできゃしゃな感じがする。
1コース3本で48弦。8/8の楽器だ。

ダルシマーのアジア地域への伝来は、洋琴という名前から、陸路ではなく海路で中国に来たというのが有力な説だ。そして中国からベトナム、タイ、韓国などに広まったと考えられている。タジキスタンやウズベキスタンにもあり、距離的にはイラン(サントゥール)の方が近いように思えるが、changという名前からタイのkhim同様、ヤンチン(洋琴の中国読み)から来ている思われる。

そして琉球にもこの洋琴が伝わった。ただ、古い中国の揚琴にそっくりのベトナムの古い楽器やタイのキムに比べると、この琉球の洋琴は直線的でサントゥールに近い感じがする。

琉球の洋琴は、琉球王即位あるいは将軍交代の際の琉球王府からの使節により演奏された楽器のひとつである。記録では宝暦2(1752)年以降に洋琴の文字が読める。そしてこの尾張徳川家に残された楽器は、寛政2(1790)年、徳川家斉が第11代将軍となったことに対する慶賀の使いが進上したものと考えられている。

琉球使節の行列は中国風で、朝鮮通信使の行列とともに、沿道の人たちから大変な興味を持って迎えられたことだろう。けれど彼らは洋琴の音を聞くことができなかった。行列の際にも路地楽(るじがく)という吹奏楽が演奏されたが、洋琴は江戸城内あるいは薩摩屋敷内で演奏された御座楽(うざがく)という室内楽で使われたからである。
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by yt-aoki | 2008-12-02 15:33 | 楽器 | Comments(0)

Shizuoka Autoharp Gathering

「静岡にはオートハープを弾く人がたくさんいるんだよ」
そう聞いてはいたが、確かにちょっと東京では考えられないような人たちがそこに集っていた。美野里のダルシマ&オートハープ・フェスティバルに参加するようになってから、オートハープ人口の多さは感じていたが、そのオートハープ奏者の一人と一緒に演奏するようになって2年、今回初めて1泊2日のギャザリングに参加した。

会場は静岡駅からバスで行こうとすると、途中で町営バスに乗り換えて70分ほどのところ。近々藤枝市となるが現在は岡部町にある施設で、地元の人たちのグループにより運営されている。週末は地元の農産物の市もたつ。しいたけやたけのこが特産の土地だ。建物は多目的ホールと18畳の和室が2部屋という簡素なものであるが、あらかじめ予約すれば食事を用意してくれる。そしてその和室に宿泊することができる。

そこにいったい何人が集ったのか確認しなかったが、夕食を頼んだのは68人と聞いた。そして午後1時から夕食の6時までに17組のソロやグループの演奏があった。それも地元静岡からだけではなく、北は仙台、南は徳島、淡路島や長野、茨城、埼玉、東京、神奈川から来た人たちがいた。遠方の人が言うには、静岡オートハープ・ギャザリングという名前ではあるが、そこしか集まる場がないのだそうだ。

私はその会場までダルシマーを運んだわけではなく、もともとはオートハープ奏者所有のダルシマーの様子を見にいくというのが目的だった。ハートストリングスのメンバーによって切れた弦を張り替えられたハンマー・ダルシマーの様子を見、チューニングをするだけのつもりでエントリーしたが、しっかりと20分の演奏枠が確保されていた。そんなに演奏しなくても良いのだけれどと思いながらソロ曲を3曲と、最後に11月16日と同じ編成で1曲演奏させていただいた。

夜10時までと予定していた演奏の終了は11時だった。これもそばに民家がなく、管理人が常駐していないからこそできるのだろう。その後多目的ホールでは深夜2時すぎまでセッションが続いていた。

かなり遅くまでセッションに参加していたにも関わらず、朝7時過ぎには目が覚める。そして夜通し置きっ放しにしていた楽器に近寄ってくる人たちと話をする。車の中で寝た人もいて、朝食は30人分ほどだったと聞いた。そして朝食後の演奏は前日演奏できなかった人たちと、朝くじ引きで決まった組み合わせでの演奏。ダルシマーはツィターとの組み合わせになった。私の知っている曲はなさそうなので、即興でコード進行を想像しながら弾く。ところどころ予想外の展開があったり、不慣れな楽器で音を間違えたりしたが、それもご愛嬌。ツィター弾きさんだけでなく、私にとっても初めての体験で、やってみたというところに意味がある。

普段生音の世界にいるため、最初はスピーカーを通す音がきつくてつらかった。時々外へでて耳を休めたりしていたが、ホールの切妻屋根の破風に丸窓があり、そこから空が見えることに気がついた。土曜日はお天気は回復したものの、まだかなり雲が流れていたのだが、その窓から流れる雲を見ていると、かなりのどかな気分になれた。
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by yt-aoki | 2008-12-02 01:32 | 音楽 | Comments(0)