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テンポ

だんだん日にちが迫ってきた11月27日。以前「打楽器今むかし」コンサートに声をかけてくださった杉本ゆりさんのピアノのお弟子さんと、杉本さんのお仲間によるコンサート。

5月にお誘いいただいたときには、誰かハートストリングスから出るかなと思って、そうでなければ私が何かソロを弾こうかと思ってとりあえずエントリーさせていただいた。けれど、小平という場所と、夜だということで希望者がいない。

それでは私が・・・、何を弾こう・・・?そう考えたとき、思いついた曲があった。
以前ネットで教えられた曲で、ギターの曲。ダルシマーはクロマチックではないので、良いからといって弾けるわけではない。必要な音が足りない場合があるし、それが少なければ別の音に変えたり、時には弾いた振りして弾かなかったり(以前バッハで1箇所だけだったので、友人に弾いた振りのアドヴァイスをした)する。それで付いていた譜面で確認したところ、音はすべてあったのだ。1箇所、和音の音をひとつ減らす必要があるけれど。

ところが練習を始めてみると、単純で音も少ないのに曲になっていかない。8月になっても、あきれるほど弾けなかった。それなのに小松崎さんと浜田さんのライブで出会った人に、「今弾けないその曲を聞きに行く」と言われてしまった。プログラムを作る頃だったので、杉本さんに曲名を伝えることにした。宣言したら、弾かないわけには行かないということだ。

けれど9月にはグルッペ和のコンサートがあり、11月3日にはハートストリングスのコンサートがありで、なかなか取り組めない。ようやく先週くらいから本気で弾き込み始めた。

テンポは作曲者による指定もあるが、楽譜から読み取るイメージもある。ようやく自分で思うテンポで弾けるようになってきた頃、楽譜に作曲者のテンポ指定があることに気づいた。その数字は52、しかもTempo Rubatoと書いてある。ルバートとは厳格ではなく、テンポを揺らしながら演奏すること。けれどそんなにゆっくり弾いてしかもルバートしては、とっても下手かいやらしいかのどちらかになってしまう。しかもある程度練習してしまった曲のテンポを落とすことは難しい。どちらかと言うと、弾ければ弾けるようになるほど、テンポは速くなってしまうのだ。

難しすぎる。本当に52で良いのともう一度見てみれば、四分音符ではなく二分音符の指定だった。
ということは、倍速? 今度は速すぎる!
けれど考えてみれば、本来この曲は6曲から構成される組曲の第1曲なのだ。全曲を通して弾くとしたら、そんなにゆったりと弾く曲ではないだろう。

自分で曲を作り上げている最中は、他人の演奏を聞きたくない。けれど念のため、最初に聞いた演奏と参考となるギターの演奏を聞いてみた。私より少し速いかな? 最初に聞いたのがあまりにあっさりしすぎていたので、もう少しルバートして、ダルシマーらしい装飾は使えないけれど原曲のもつ音の美しさを出したいと思う。そのために、もう少しテンポを落とすかもしれない。その私自身の解釈に、私のテクニックがついていってくれるかどうかが問題。

ともあれ成果は下記会場で。

11月27日(土) 19:00~
ルネ小平 レセプションホール

曲目はJ. L. Merlin作曲 Evocacion、プログラムの内容は、ピアノ、アンサンブル、打楽器など古い曲から新しいものまで多彩です。
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by yt-aoki | 2010-11-17 11:35 | イベント・コンサート | Comments(0)

イギリスのダルシマー

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この楽器についての相談を受けたのは、3年前。キットを組み立て、未完成のまま置かれていたものを久しぶりに完成させようということになったが、ピアノ調律の専門家に見てもらったところ、弦の太さと調弦が合わないようなので、調弦を教えて欲しいということだった。イギリスのThe Early Music Shopから購入したもので、簡単な説明書がついているだけだったという。

アメリカでもイギリスでも一般的なダルシマーは G (ピアノの真ん中のハ音より下のト音)が最低音だと思うが、それで良いのだろうか? 左右のブリッジの間隔も5度でよいのだろうか? Paul M. Gifford 著"The Hammered Dulcimer; A History"に掲載されているイギリスのダルシマーの調弦は、歴史的なものばかりのせいか、特殊なものばかりだった。

しかし、The Early Music Shopから購入したのであれば、そのメーカーはスコットランドのForbesのものである可能性が高い。Forbesのダルシマーを持っている人に尋ねてみると、やはりGが最低音で、左右のブリッジの間隔も5度とのこと。

その楽器がこれ。

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2001年7月の製品。23コース(ブリッジの数が12/11で2オクターヴ半)で、チェスの駒型のブリッジ。この楽器は低音側だけ1コース3弦になっている。これらを調べていた頃の
The Early Music Shopのサイトには、17コース(9/8?)という楽器もあったようだが、その楽器の画像は見ていない。17コースのダルシマーとしてはTK O'Brienの
Backpacker Hammer Dulcimerが売れているが、5度チューニングで9/8の場合、2オクターヴと1音となり、これだけあればある程度の曲が弾けるということだろう。

当初の手作り楽器はGiffordの本を参考にチューニングすることになったとのことで、話は終わったが、その年オーバーアマガウで開かれたHackbrett Weltkongress 2007で別のイギリスのダルシマーを見た。Jenny Coxonの楽器だ。メーカーを聞くと、
Oakwood Instrumentsとのこと。彼女の楽器は23コース(12/11)で、楽器本体に蓋を取り付けられるようになっている。彼女はスタンドの上に蓋を乗せ、その上に楽器を置いていた。

そして今年、修理の相談に送られた写真がこれ。川崎市に住むYさん所有の楽器。

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かなり古いイギリスの物という感じを受けたが、実際10年くらい前に、イギリスの楽器店で購入したものとのことで、制作者、年代などの詳細は不明。運送業者のミスでサウンド・ボードが割れてしまい、高額になっても修理できたらとの相談だったが、私の周辺の「作る」人たちに問合せ、結果としては修理しないということになった。修理するのは、作ることより大変というのが、彼らの共通した答えだった。

この楽器のバチはこちら。

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なんだか茶杓のよう。けれどイギリスのバチはJennyさんのも似たようなものだった。

そしてこれを書いている最中、調べていて見つけた楽器の写真がこちら。 (このページでJennyさんはMy Concert 12/12 Oakwood Dulcimerと写真を掲載しているけれど、私が見たものは確かに12/11だった。)

この中の一つが目を引いた。

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(Pav Verity's Other English Dulcimer)

この感じ、Yさんの楽器と似ている。やはりイギリスのダルシマーはこんな感じらしい。


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by yt-aoki | 2010-11-08 23:30 | 楽器 | Comments(3)

ハートストリングスのコンサート終了

ハートストリングス初の、東京でのコンサート。共演するKDDiコーラスとうまく連絡がとれなかったり、直前になっていろいろ変わったりしたけれど、無事終了しました。ご来場くださった皆様、そして、会場には来られなくても応援してくださっている皆様、ありがとうございました。

ハートストリングスと名乗るようになって12年。当初からのメンバーは、私と、今回仕事のため出演できなかった会長だけ。けれど他のメンバーも長い人は10年近くが経ち、アンサンブルをすることにも慣れてきました。

特に今年は、5月の美野里ダルシマ&オートハープ・フェスティバルでのソロ演奏、6月の発表会への参加をした人たちが7月の和歌山でのコンサートに参加し、その曲目をそのまま持ってこれたので、コンサートをするタイミングとしてとてもよかったのです。和歌山に参加しなかったKさんも、3ヶ月でソロ曲を準備しました。

一昨年演奏させていただいたクリスマス・コンサートでは、当日朝練習してから出かけたのに、今回は移動が大変だからリハーサルだけで良いということになり、そのリハーサルも、楽器の配置と出入りのことに時間がかかったため全曲通して弾かず、それでもきちんと演奏できました。実はその全曲弾かなかったリハーサルで繰り返し回数を間違えたりして、ちょっと不安が残っていたのですが、本番はバッチリ。ソロ曲の途中で珍しく間違えてしまった人も、すぐに復帰、多分気づかなかった人もいたのではないかと思うほどのリカバー。彼女はこの曲を3年ほど前に演奏、今年久しぶりに弾いてみてと美野里の際お願いしたのですが、この1ヶ月ほどでとても叙情的に弾くようになりました。

次は12月12日午後5時から、岸辺幼稚園(渋谷区上原)でのクリスマス会。
また、クリスマス・レパートリーを増やしたいと思っています。
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by yt-aoki | 2010-11-07 11:25 | イベント・コンサート | Comments(0)