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空へ

池上寿美子さん。

初めてお会いしたのは1998年11月、ハートストリングス・ダルシマー・クラブのメンバーと、来日していたDave Neiman氏で、山梨県へ「流星とハンマーダルシマーツアー」という合宿に行った時。ちょうど「しし座流星群」が見られるということで、それを見ることと、レッスンを受けることを計画、池上さんにも参加してただいたのだ。

そこで始まったのがニーマン先生と池上さんのセッション。先生が、あの曲知ってる? と尋ねると池上さんが弾き始め、それにニーマン先生が加わる。その年の1月からダルシマーを始め、まだ単純なことしか弾けない私には、何を弾いているのかもわからなかった。

その後2004年5月には第3回美野里ダルシマ&オートハープ・フェスティバルで、フィドル奏者の故黒川かほるさんとのデュオに触発された。関東と関西のデュオもできるんだと知り、メリー・ストリングスを始めるきっかけとなった。

2006年5月の第5回美野里ダルシマ&オートハープ・フェスティバルでは、ステージの終了後、夜遅くまで、池上さんがセッションのリードをしてくださった。その時いただいた曲目リストは、今でも参考曲目として保管している。

そして今年2016年、池上さんがCDをリリースされた。タイトルは「空へ ~いつもそこにある風景~」、全9曲すべてオリジナル。池上さんは、Neiman氏と知り合って30年になるそうだ。そして、ずっと弾き続きてきたその足跡を記録できたらと録音を始めたのだそうだ。

ご自宅の近く以外ではあまり演奏活動をされなかった池上さんは、ダルシマーを最近始めた人たちには聞くことができない、伝説の人となっている。その音楽が明かされるこのCDは多くの人の興味を引くことだろう。
問合せは itsusoko@gmail.com へとのこと。

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by yt-aoki | 2016-05-25 00:35 | ハンマー・ダルシマー | Comments(0)

ハンマー・ダルシマーとは

ハンマー・ダルシマーとは何ですか?

そんな質問が来て、書いてみました。
どういう相手に説明するか、対象によって少しずつ表現が違うのは当然ですが、これも現在の私の見解かなと思い、こちらにも記録しておきます。知識が増えれば、また、変わるかもしれません。


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ハンマー・ダルシマーとは

琴のように、共鳴箱あるいは共鳴板に沿って弦を張る楽器をツィター属と分類するが、その中で弦をはじいて演奏する楽器をプサルテリウム、弦をバチで打って演奏する楽器をダルシマーと呼んで区別する。ただし、プサルテリウムは指や爪の他、鳥の羽軸や棒でも演奏されるため、描かれている楽器を区別することは難しい。

プサルテリウムは中世ヨーロッパで使われていたが、弦を打つダルシマーがはっきりと区別できるようになるのは、15世紀になってからである。この楽器は地域により名前が違い、英語圏のダルシマーのほか、ハンガリー・東欧でツィンバロム、ツィンバール、ドイツ・スイスでハックブレット、イラン・インドでサントゥールとして知られる。ハンマー・ダルシマーという名前はアメリカで、撥弦楽器であるマウンテン・ダルシマーと区別するために使われるようになった言葉で、20世紀の半ば以降に定着した。

東アジアにはヨーロッパから海路でまず中国に伝わり洋琴(後に揚琴と表記、ヤンチン)と呼ばれ、中国から朝鮮半島、ベトナム、タイなどに伝わり、それぞれの地域の民俗楽器として発展をしている。日本では江戸時代、琉球使節が将軍の御前で御座楽(うざがく)の楽器として演奏したが、市中に広まるものではなかった。この琉球使節が徳川家に残した楽器が現在徳川美術館(名古屋)と徳川ミュージアム(水戸)に所蔵されていて、ヤウキンと記録されているが、徳川美術館のものには箱に「夜雨琴」と記されている。


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by yt-aoki | 2016-05-18 00:04 | 初めての方へ | Comments(0)

Dulce Melos

以前に鍵盤付きダルシマーという記事を書いたことがある。⇒こちら  

昨日その復元楽器を見ることができた。
日本チェンバロ協会主催の「チェンバロの日!2016」、
場所は東京世田谷にある松本記念音楽迎賓館。
どこで見たのだったか、
「中世の鍵盤楽器 クラヴィシンバルムの考察」
というプログラムがあることを知った。

クラヴィシンバルムがチェンバロとどう違うのかを理解していなかったので、これはよいチャンスと思った。それにクラヴィシンバルムの話ならばズヴォレのアルノーの話に違いないし、もしかしたらドゥルチェ・メロスに関しても触れてもらえるかもしれない。それだけの期待だけで部屋に入ると、
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いきなり!目の前に復元楽器が現われた。

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12コース24本の弦を張り、左から4:2:1に区切る。弦の長さが半分になれば、高さは1オクターブ高くなるから、こうすることで3オクターブの音域になる。これがドゥルチェ・メロスとアルノーが記した楽器。

製作者は久保田彰さん。ただし残念なことに、調律できないのだそうだ。

確かにダルシマーのチューニングでも、高音ブリッジの左右がうまく5度にならないことがある。2分割なら片側を押したりブリッジに乗せなおしたりすることもできるが、3分割ではそうも行かないのかもしれない。
それでも、見ていた図が形となって現われるのは、とてもうれしかった。

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by yt-aoki | 2016-05-15 13:00 | 歴史 | Comments(0)