お知らせをいただいたのが間際だったのでここに書かなかったが、揚琴の張林さんのソロ・コンサートに行ってきた。
響きのよい自由学園明日館講堂、耐震工事のため3年間使えなくなるそうだ。 張林さんの明日館講堂でのコンサートは、いつも舞台上ではなくフロアに楽器を置くが、今回新しい「サービス(張林さんの言葉)」として、楽器の脇にビデオ・カメラを置き、そこに映し出される映像を舞台上のスクリーンで見られるようにしてあった。これはカメラとスタンド、プロジェクタにスクリーンと用意しなければならないものがあるが、ダルシマー奏者がいつも感じていること、正面を向いて演奏した方が音がよいが、何をどう演奏しているのかを見てもらえないというジレンマを解消するものだった。 コンサート冒頭、主催の中国音楽勉強会の安藤園美さんから張林さんご本人の希望として、あまりスクリーンの方ばかり見ず、自分の方も見て欲しいと伝えられたが、やはり視線はスクリーンに行ってしまう。そしてそれは、とても新鮮な体験だった。以前に聞いたことのある曲にも、ああ、こんな奏法を使っていたのか、とか、こんなにすばやい動きだったのかとか、新たな感動が加わる。今まで聞き逃していた部分が際立ってくるのだ。同じような打弦楽器を演奏していても感じるのだから、知らない人には大変な驚きだったろうと思う。 もともと揚琴のための曲でないもの、中国以外の曲の選曲も面白い。楽器も技術も違うので自分が弾くことはないのだが、こういう曲の可能性もあるのかという参考になる。 と、いろいろ書いているが、実際にはどんなコンサートよりも余計なことを考えずに、音楽そのものを楽しんでいる自分がいることを感じている。そんな機会を作ってくださった安藤さんと張林さんに感謝。
by yt-aoki
| 2014-02-23 23:17
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