先週の土曜、調布市郷土博物館へ行ってみた。
新聞の多摩版(7月11日)に企画展「懐かしき、あの日、あの時~団塊の世代の昭和」が始まったという写真つきの記事を読んだからだ。記事には、昭和30年代前後の家庭用品やおもちゃなど、市民から提供された品が展示されているとある。別にこのような企画が珍しいわけではない。特に今は昭和30年代が流行りらしく、あちこちで昭和30年代という文字を見かける。そして写真に見られる再現された居間にも、そういう時代の再現としてよく見られる、足踏みミシン、白黒テレビ、ちゃぶだいが並んでいる。 調布というところは、近い割りには行きにくい。どこかでバスを使うか、電車を2回乗り換えなければならない。そんな面倒なところへわざわざ行くほどのものでもないだろう思ったが、その日は四谷でランチだったので、帰りに新宿から京王線を使い、寄って帰ることを思いついたのだ。調べると駅からちょっと離れているようだったが、運動不足なので歩くことは問題ない。 その日は突然の思いつきだったため、所在地や電話番号、地図など何の用意もなく調布駅から歩き始めた。いい加減な方向感覚だけでは無理だったかと思い始め、何気なく振り返るとそこにあった建物に「博物館」の文字。裏の方へ回ってしまったせいか、案内板は何もなかった。 入場無料の小さな博物館、土曜の午後、お客さんは私のほかに4人だけ。それほど珍しいものがあるわけでもなく、逆に「私も持ってる」というような音楽教科書があったり。そんな企画展を見た後、まあ一応と2階の常設展示室にも上がってみた。ところがそこにあったのが、日本に現存が2台しか確認されてないという製作者による古いリードオルガン。 市民からの寄贈品で、保証書が明治33年(1900年)までのものだったため、それ以前に日本で作られたと考えられるオルガン。61鍵、燭台つき。「大日本東京三省堂」「海保製作」と記されている。修復されたらしく、とてもきれい。 帰りがけに「郷土博物館だより」No. 70(2007.2)をもらってきた。それによると、2000年に寄贈され、2002年に専門家の調査により貴重なものだとわかり、2003年に修復し、コンサートが開かれたとのこと。その後も何回のコンサートにこのオルガンが登場しているらしい。 珍しいものに出会えて、とても得をした気分の午後となった。 ■
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by yt-aoki
| 2007-07-28 18:06
| 音楽
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