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アイルランド民謡を演奏し続けて20年というフェアリー・ドクターさんの、結成20周年記念コンサートに行って以来、アイリッシュのメロディーが頭に浮かぶ。
アイリッシュはジグやリールなど舞曲が多い。基本的にリズミカルな舞曲は好きなので、聞いていて楽しいから弾きたくもなるのだが、ダルシマーで弾くのは難しい。特に速い曲は手が動かないし、残響の多いダルシマーには向かないものもある。アイルランドでもダルシマー・フェスティバルは開催されているが、ダルシマーを嫌うアイリッシュ・ミュージシャンもいる。アイルランド音楽の本を開いてみれば、ダルシマーという楽器の評価が低いことがわかるだろう。 それでも私たちのレパートリーにはアイリッシュがたくさん入っている。私たちが先生から習った曲は、先生の個人的好みでギリシャの曲やクラシックが入ってきたりするが、基本的にアメリカ東海岸のダルシマー界でよく演奏されるものだ。時々Traditionalとしか書いてなくて、どこのTraditionalだろうかと迷うものもあるが、よく調べてみるとアメリカンばかりでなく、アイリッシュだったりスコティッシュだったりする。それも、アメリカに入ってタイトルが変わったり、同じメロディーでリズムが変わったり、アイリッシュでリールという舞曲だったものがゆっくりと弾かれたり、さらにはジャンルによって微妙に違ったりする。 はじめのうちはどの曲もゆっくり弾くのでジグにもリールにもならないし、いつまで経ってもそんなには速く弾けず、ダンスを踊ってはもらえないだろう。そういう点でもアイリッシュとは言いがたいのだが、流入のルートからしても、私たちが弾くのはアメリカナイズされたアイリッシュだという自覚は忘れずにいたい。 ■
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by yt-aoki
| 2009-09-27 12:51
| ハンマー・ダルシマー
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